【No.1202】発達援助の前に、悪影響を及ぼしている要因を減らしていく

このウィルスは年代によるリスクが大きく異なっています。
別の言い方をすれば、どの人にとっても等しく脅威になるウィルスではないということ。
世界的に見ても、どの国の子ども達も重症化する人数は少なく、日本に至っては重症化もしなければ、死亡もしない。
ですから、高齢者や基礎疾患のある人、健康上不安のある人のリスクを下げられるような体制づくりができていれば良いわけで、しかもその人達のワクチン接種がほぼ完了している日本ですので、いつまで子ども達を苦しめれば気が済むのだろうと思います。
結局、目に見えない子どもの「発達」を、そしてその子達の未来に与えるネガティブな影響を、想像して行動できる大人がいなくなったのでしょう。
そんな社会に新しい命が生まれてこようとしないのは、当然だと思います。


未だに児童デイや発達相談、療育を行っている施設で、子ども達にマスクをつけさせているところがあるそうですね。
「子ども達の発達を」と謳っているところが、マスクの弊害に気がついていないのか、気がついていても自分たちの保身のために発達を犠牲にしているのかわかりませんが、とにかくそういったところはしっかり覚えておいた方が良いですよ、みなさん。
この二年間で、公教育のひどさはよくわかったと思いますが、こういった日頃、専門性を謳っているところが、マスクや過剰な感染対策によって、子ども達の心身の発達にどういった悪影響を及ぼしているかがわかっていないのです。


マスクをした状態でサーキット運動。
マスク越しの言語指導。
子ども同士、大人と子どもの触れ合いがない環境での社会性の指導。
すべて「型」をこなしているのでしょう。
結局、彼らの言っていた発達とは、型を覚えることであり、パターン学習であり、大脳皮質に向けたアプローチなのです。
発達って大脳皮質だけのことを言うのではありません。
むしろ、発達障害と言われる子ども達は、胎児期から言語を獲得する2歳前後に生じた発達のヌケによって、それ以降の発達がうまく進まない、凸凹してしまうというのが課題の本質だといえます。
ですから、アプローチするにしても、大脳皮質以下の部分であり、それだったら彼らはそもそもが発達を表面的にしか捉えていなかったと見えるのです。
そう考えると、マスクの弊害とか、酸素と神経発達の関係とか、完全に無視というのがよくわかります。


最近、「三つ子の魂百まで」の"三つ”は、生まれてからの3年間ではなく、胎児期を含めて生後2歳まで、という話を聞きました。
確かに胎児期も生きていますし、発達していますので、さらにそこの影響が誕生後の発達に大きな影響を及ぼしているという実態があるので、私も胎児期の1年+生後2年だと思いました。
実際、科学技術の進歩により、胎児の様子、神経発達の様子を確認することができるようになっていますので、今後胎児としての環境と発達にもさらに注目が集まっていくと思います。


目に見えるもの、数値化されたものしか、認識できないというのは、現代人の劣化を表しているといえるでしょう。
子どもの発達とは、ヒトの発達とは、数値化できるものでも、決まった型があるわけでもありません。
ですから、感じることでしか捉えることができません。
ハイハイを数値化して、「腕の角度が90度で、手の開きは…、一回の移動距離は、継続時間は」という具合に発達はならないのです。
つまり、発達援助、子育てに必要なのは、捉える側の感覚であり、想像する力、行動力。
それを発揮するための心身を整える方法なのだと思います。


医師も、専門家も、支援者も、自分自身が不健康な人は、発達を捉えることができない人です。
ですから、大脳皮質で捉えたアプローチ、方法を相手の発達を見ることなく、相手の状態と共感、共鳴することなく、提供するのです。
そういった人達にとって、マスクの弊害、過剰対策の弊害、酸素不足の弊害、発達の機会が奪われた二年間の弊害は、感覚的に掴めないのだと思います。
彼らが掴めるようになるときは、誰かが研究し、データとして示してくれるとき。
数値しか捉えられない人に、発達援助は無理なのです。


コロナ騒動の二年間で、多くのことに気がつくことができました。
それまで見えなかった部分が表に出た二年間だったと思います。
学校教育がどれほど、子どものことを考えていないのか、保身のためなら子どもの学びの機会を奪うのか。
コロナ前まであれほど偉そうに言っていた発達障害の専門家たち、行くのが当たり前かのごとく言っていた療育機関が、子ども達の発達を多面的に捉えることができていなかった。
今まで良い専門家、支援機関、療育機関の見分けるコツを訊かれることが多かったのですが、コロナ騒動のおかげで、シンプルな答えが決まりました。
「子ども達にマスクをつけさせていたか、どうか」です。
せめて発達の後押しができなかったとしても、発達に悪影響を及ぼす人、ところは選んではいけませんね。
そんな行ってはいけないところ、信じていはいけない人が明確になった二年間だったと思います。
発達を後押しする前に、発達の足を引っ張る要因を減らしていく方をまずやらなくてはならないことです。




コメント

このブログの人気の投稿

【No.1358】体軸が育つ前の子と、育った後の子

【No.1364】『療育整体』を読んで

【No.1391】『発達障害治療革命!』を読んで