"自閉症スペクトラム障害"への一本化

今年の5月より
◎知的障害を持つ自閉症
◎高機能自閉症(知的障害を持たない)
◎アスペルガー症候群
と言われていた分類がすべて
『自閉症スペクトラム(連続体)障害』に一本化されます。
*アメリカの精神医学会の診断の手引き(DSM)の改訂により


私も以前から細かく分類する必要はないと考えていました。
理由としては、"自閉症"の特性が個人に影響していることは同じであり、
生活しにくささも"自閉症"の特性からきていること。
そのため、支援者は個人に影響を与えている"自閉症"の部分にアプローチする点はどの分類の人たちに対しても同じであると考えていたからです。


しかし、一本化で懸念されることも・・・
日本で自閉症の診断を行えるのは、医師だけ。
その医師の中で自閉症について専門で正しく診断できる人は多くありません。
そういった中で、一本化されると
●自閉症ではない人も次々に"自閉症"と診断されてしまう可能性
●反対に、今まで"アスペルガー"などと診断されていた人が診断基準に当てはまらなくなる可能性
●厳密には"自閉症"と診断できる基準にないが自閉症と似た状態の人たちの診断は??
など、懸念されることも考えられます。


いずれにしても、個々のニーズに合わせて適切な支援が行われることが一番です。
また、医師以外でも自閉症について専門的な知識、技能を持った人が日本でも診断できるようになれば良いと考えています。


自閉症診断についてのブログ「もし診断できる人が増えたら」も、よろしければご覧ください♪

道端で見かけたつくしんぼたち

コメント

このブログの人気の投稿

【No.1358】体軸が育つ前の子と、育った後の子

【No.1364】『療育整体』を読んで

【No.1370】それを対症療法にするか、根本療法にするかは、受け手側の問題