言葉を"話す"ことと"理解する"ことは別

昨日まで言えなかったことが、朝起きると、はっきり言えるようになっている。
こんな息子の様子をこの頃、よく見ることができます。
「あ~」とか、「ば~」とかしか言っていなくても、物事の名前や大人が言っていることが分かっていたのだ、と知ることができます。

自閉症の人の中には、言葉で話すことが苦手な人が多くいます。
しかし、彼らがはっきり言えないからといって、言葉を理解していないか、といったらそうとも言えません。
私がアメリカの専門家たちから教えてもらったことに、「言葉を"話す"ことと"理解する"ことを別々に捉えなければならない」ということがあります。
一見、言葉が話せないと、言葉の理解もしていないのでは、と思ってしまいがちです。
しかし、話すことと理解することは別の能力だと言えます。
ですから、「話すことはこれくらいできる」「理解することはこれくらいできる」といったように、別々に確認することが大切です。
目標もそれぞれのレベルに合わせて、計画していく必要があります。

言葉を話すことが苦手だからといって、「こちらから言葉で話しかけることはやめよう」と思う必要はありません。
言葉でうまく話せなくても、私たちの言葉をちゃんと理解している可能性があります。
言葉で話すことと理解することとを分けて考えることによって、自閉症の人たちの可能性に気が付くことがあるかもしれません。

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