2016年2月21日日曜日

幸せな生活を手に入れられるのは、軽い人、できる人、特別な人だけではない!

春から社会人として働き始める子のお母さんが言っていました。
子育ての中で言われてショックだったのは、障害を知らない他人の口から出たんじゃない、同じ障害を持った子を育てていたお母さん達から出たんだ、と。
「あなたの子は、もともとできる子だったから」
「あなたの子は、軽度だから良いよね」
という言葉に、心を痛め、怒りを覚え、そして、母親同士の交流を絶ったのでした。

私は、その子が小さかった頃の様子を知っています。
着るもの、遊ぶもの、食べるもの、行く場所、手順などなど、本当にこだわりが強かったですね。
いつも一人片隅でメソメソ泣いている子でした。
だから、私は知っているんです。
この子が"もともとできる子"ではなかったことを。
障害の特性が"軽い子"、"育てやすかった子"ではなかったことを。

一つひとつ時間をかけて、丁寧に子育てをされてきた結果、お子さんが就職できるくらいまできたのです。
周囲の支援者からは、「就職は難しいでしょう」「うまくいって作業所ですね」「将来は施設にお世話になるんだから」などと言われながらも、ご両親は諦めなかった。
少しでも我が子の成長のためにできることを、と思い、行動してきたのです。

最初からできる子なんていないんですよね。
「できる子」「働いている子」も、みんな努力をしているんです。
この子も小さい頃と比べて、ビックリするくらい成長しました。
でも、就職を決めた今も、特性は残っていますよ。
発達の凸凹もあります。
IQや生活スキルは上がりましたが、考え方や捉え方、言動は自閉っぽさ全開です。
自閉症のままで就職面接、実習を受けて、採用が決まったのです。

小さい頃、ギャンギャン泣いたり、奇声を上げたり、走り回っているたびに、白い目で見ていた他人は、この若者のことをもうそんな目では見ません。
でも、同世代の子のお母さん達からの目は、今も変わっていないのです。
「まあ、〇〇ちゃんは一般就労するよね」と言われたそうです。
しかし、お母さんは気にしないそうです。
「うちの子の小さい頃の姿を知っている人がいるから」
「今までの本人の努力に気が付いている人がいるから」と。
そして、何より本人が希望していた就職を「自分自身の手で掴んだのですから」と。

全国に目を向ければ、同じように努力の積み重ねによって、生きづらさから脱却し、成長を続け、幸せを掴んだ方もいます。
自閉症の特性が色濃く出ていたり、心身の不調や疾患があったり、と決して軽くも、元々できたわけでもありませんが、今は心身ともに健康になられ、磨いてきた資質を社会のために活かされている方がいるのです。
このような歩みをされてきた方のお話が本で読むことができます。

今月、10年以上前に執筆されたこの方の本が復刊されました。
「生きづらさ全開」の書籍ですが、著者の方が出された今までの書籍を合わせて読むと、一気に希望の書に変わります。
これ程までに生きづらかった方が社会人として働き、活き活きとした生活を手に入れるまでの記録。
"軽い人"、"できる人"、"特別な人"だけが幸せな生活を手に入れられるわけではないことを教えてくれるはずです!

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他の誰かになりたかった(改訂版)
~多重人格から目覚めた自閉の少女の手記~
藤家寛子 著 花風社

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30歳からの社会人デビュー
~アスペルガーの私、青春のトンネルを抜けてつかんだ未来~
藤家寛子 著 花風社

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