2015年6月25日木曜日

「発達障害の人が増えてきた」を否定する人

「発達障害の人が増えてきた」という話を聞くと、必要以上に否定する人がいます。
そんなとき、私はいつも疑問に思います。
どうして、そんなに否定したいのかな?

「発達障害の人が増えてきた」という話は、2000年以降、毎年言われていることで、世界各地で調査研究がされ、報告されている結果です。
発達障害増加に関する論文や書籍もたくさん出ていますし、講演会でも必ずと言っていいほど、「増加」という言葉が聞かれます。

その背景には、診断精度の向上や知的障害を持っていない自閉症の人たちの存在、一般の人への認知の広がりがあるでしょう。
でも、それだけでは説明しきれない事実もあります。
環境や食品の問題が体内に蓄積され、精子、卵子に影響を与えることもあります。
また、妊娠中の環境、食品も胎児に影響を与えることもあります。
遺伝の側面もあるでしょう。
これらが複雑に絡み合います。
こういった昨今の社会の変化に伴う要因を考慮すると、近年、世界全体で発達障害の人が増えてきたという結果に感覚的にも納得できる部分があります。

発達障害の人が増えてきたという事実を否定している人が、こういった研究に基づいた事実を知っているかはわかりません。
でも、知っていても、知らなくても、論理的に否定したいのではなく、感情的に否定したいという思いが強いのだと考えられます。

否定しているのが研究者でなければ、増えようが、増えてなかろうが、どっちでも良いのでは、と個人的には思います。
大事なことは、我が子や支援している人が成長し、より充実した人生を歩んでもらうことだと思います。
世界中に自閉症の人がたくさんいても、反対にほとんどいなくても、目の前にいる人に望むことと支援する必要性は変わらないはず。

発達障害の人が増えて困るのは、ノウハウの持っていないけど、対応しなくてはならない通常学級の先生だったり、今、福祉を利用しているけれど、これ以上利用者が増えたら、自分が利用できなくなって困るなという当事者の人。
そして、ニーズは増えるけれど、予算を増やせない国や地方自治体かなと思います。

じゃあ、それ以外の人が否定する意味は・・・。
そこには「発達障害は増えていません」という言葉の裏に、聴衆に対する裏のメッセージや意図があるのだと、聞くたびに察してしまうのです。
どうも生物学的見解ではなく、発達障害が増えた要因は「親御さんの影響ではないですよ」と言いたいような・・・。
親御さんの養育力、愛情不足などが、発達障害の発生率と関連性があるというように頭の中がこんがらがっているのかな、と思う発言者も見かけることがあるので、冷静に耳を傾ける必要もありますね。
*"第4の発達障害"という考え方を提唱されている方もいらっしゃいます

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